佐々木事務所の所長の佐々木正己(ささき・まさみ)です。Q: 代表取締役とは、どのようなものでしょうか?
A: 代表取締役とは、会社法において、株式会社を代表する取締役をいうと
定義されています(会社法47条1項)。
言い換えますと、代表取締役は、代表権を持っている取締役をいいます。
以下でご説明しますように、会社法でいう代表取締役には、次の二種類が
あります。
1.法律の規定により当然に、代表取締役に該当する者(法定代表取締役)
2.選定行為により、複数の取締役の中から選ばれた者(選定代表取締役)
取締役が一人の会社においては、その一人の取締役しか会社を代表する取締役
がいませんので、代表取締役としての選定行為を経ることなく、当然に、
代表取締役に該当するということになります(会社法349条1項)。
この場合には、選定行為が無く、法律の規定により、代表取締役に該当する
ことになりますので、就任承諾ということはありえません。
この場合には、登記簿に次のように、記載されます。
役員に関する事項 取締役 甲 野 太 郎
東京都千代田区霞が関一丁目1番1号
代表取締役 甲 野 太 郎
取締役が二人の会社において、その二人の取締役がともに、会社を代表する
取締役である場合には、代表取締役としての選定行為を経ることなく、当然に、
代表取締役に該当するということになります(会社法349条2項)。
この場合には、選定行為が無く、法律の規定により、代表取締役に該当する
ことになりますので、就任承諾ということはありえません。
この場合には、登記簿に次のように、記載されます。
役員に関する事項 取締役 甲 野 太 郎
取締役 乙 田 春 子
東京都千代田区霞が関一丁目1番1号
代表取締役 甲 野 太 郎
東京都千代田区霞が関一丁目1番2号
代表取締役 乙 田 春 子
取締役が二人の会社において、その二人の取締役うち、一人の取締役のみを
会社を代表する取締役としたい場合には、どちらか一人の代表権を奪うことに
なりますので、代表取締役としての選定行為を経ることなくしては、会社を代表
する取締役を決めることができません(会社法349条3項)。
この場合には、選定行為があり、一人の代表取締役が選定されますので、
代表取締役に選定された取締役は、代表取締役に就任することに対する承諾が
必要になります。
この場合には、登記簿に次のように、記載されます。
役員に関する事項 取締役 甲 野 太 郎
取締役 乙 田 春 子
東京都千代田区霞が関一丁目1番1号
代表取締役 甲 野 太 郎
取締役会設置会社においては、取締役会が代表取締役として選定した取締役が
代表取締役に就任します(会社法362条1項3号・同条3項)。
この場合には、取締役会よる選定行為がありますので、代表取締役に選定され
た取締役は、代表取締役に就任することに対する承諾が必要になります。
この場合には、登記簿に次のように、記載されます。
役員に関する事項 取締役 甲 野 太 郎
取締役 乙 田 春 子
取締役 丙 川 三 郎
東京都千代田区霞が関一丁目1番1号
代表取締役 甲 野 太 郎
監査役 丁 野 六 郎
取締役会設置会社 取締役会設置会社
に関する事項
監査役設置会社に 監査役設置会社
関する事項
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(設立時役員等の選任)
第三十八条 発起人は、出資の履行が完了した後、遅滞なく、設立時取締役
(株式会社の設立に際して取締役となる者をいう。以下同じ。)を選任しなければ
ならない。
2 次の各号に掲げる場合には、発起人は、出資の履行が完了した後、遅滞なく、
当該各号に定める者を選任しなければならない。
一 設立しようとする株式会社が会計参与設置会社である場合 設立時会計参与
(株式会社の設立に際して会計参与となる者をいう。以下同じ。)
二 設立しようとする株式会社が監査役設置会社(監査役の監査の範囲を会計に
関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社を含む。)である場合
設立時監査役(株式会社の設立に際して監査役となる者をいう。以下同じ。)
三 設立しようとする株式会社が会計監査人設置会社である場合
設立時会計監査人(株式会社の設立に際して会計監査人となる者をいう。以下
同じ。)
3 定款で設立時取締役、設立時会計参与、設立時監査役又は設立時会計監査人とし
て定められた者は、出資の履行が完了した時に、それぞれ設立時取締役、
設立時会計参与、設立時監査役又は設立時会計監査人に選任されたものとみなす。
(設立時役員等の選任の方法)
第四十条 設立時役員等の選任は、発起人の議決権の過半数をもって決定する。
2 前項の場合には、発起人は、出資の履行をした設立時発行株式一株につき一個の
議決権を有する。ただし、単元株式数を定款で定めている場合には、一単元の
設立時発行株式につき一個の議決権を有する。
3 前項の規定にかかわらず、設立しようとする株式会社が種類株式発行会社である
場合において、取締役の全部又は一部の選任について議決権を行使することができ
ないものと定められた種類の設立時発行株式を発行するときは、当該種類の
設立時発行株式については、発起人は、当該取締役となる設立時取締役の選任に
ついての議決権を行使することができない。
4 前項の規定は、設立時会計参与、設立時監査役及び設立時会計監査人の選任に
ついて準用する。
(設立時役員等の解任)
第四十二条 発起人は、株式会社の成立の時までの間、その選任した設立時役員等
(第三十八条第三項の規定により設立時役員等に選任されたものとみなされたもの
を含む。)を解任することができる。
(設立時代表取締役の選定等)
第四十七条 設立時取締役は、設立しようとする株式会社が取締役会設置会社
(委員会設置会社を除く。)である場合には、設立時取締役の中から株式会社の
設立に際して代表取締役(株式会社を代表する取締役をいう。以下同じ。)となる
者(以下「設立時代表取締役」という。)を選定しなければならない。
2 設立時取締役は、株式会社の成立の時までの間、設立時代表取締役を解職する
ことができる。
3 前二項の規定による設立時代表取締役の選定及び解職は、設立時取締役の過半数
をもって決定する。
(株式会社の成立)
第四十九条 株式会社は、その本店の所在地において設立の登記をすることによって
成立する。
(株式会社の代表)
第三百四十九条 取締役は、株式会社を代表する。ただし、他に代表取締役その他
株式会社を代表する者を定めた場合は、この限りでない。
2 前項本文の取締役が二人以上ある場合には、取締役は、各自、株式会社を代表す
る。
3 株式会社(取締役会設置会社を除く。)は、定款、定款の定めに基づく取締役の
互選又は株主総会の決議によって、取締役の中から代表取締役を定めることができ
る。
4 代表取締役は、株式会社の業務に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をする
権限を有する。
5 前項の権限に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。
(取締役会の権限等)
第三百六十二条 取締役会は、すべての取締役で組織する。
2 取締役会は、次に掲げる職務を行う。
一 取締役会設置会社の業務執行の決定
二 取締役の職務の執行の監督
三 代表取締役の選定及び解職
3 取締役会は、取締役の中から代表取締役を選定しなければならない。
4 取締役会は、次に掲げる事項その他の重要な業務執行の決定を取締役に委任する
ことができない。
一 重要な財産の処分及び譲受け
二 多額の借財
三 支配人その他の重要な使用人の選任及び解任
四 支店その他の重要な組織の設置、変更及び廃止
五 第六百七十六条第一号に掲げる事項その他の社債を引き受ける者の募集に関す
る重要な事項として法務省令で定める事項
六 取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その
他株式会社の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める
体制の整備
七 第四百二十六条第一項の規定による定款の定めに基づく第四百二十三条第一項
の責任の免除
5 大会社である取締役会設置会社においては、取締役会は、前項第六号に掲げる
事項を決定しなければならない。
(株式会社の設立の登記)
第九百十一条 株式会社の設立の登記は、その本店の所在地において、次に掲げる日
のいずれか遅い日から二週間以内にしなければならない。
一 第四十六条第一項の規定による調査が終了した日(設立しようとする株式会社
が委員会設置会社である場合にあっては、設立時代表執行役が同条第三項の規定
による通知を受けた日)
二 発起人が定めた日
2 ……(中略)……
3 第一項の登記においては、次に掲げる事項を登記しなければならない。
……(中略)……
十三 取締役の氏名
十四 代表取締役の氏名及び住所(第二十二号に規定する場合を除く。)
十五 ……(中略)……
二十二 委員会設置会社であるときは、その旨及び次に掲げる事項
……(後略)……
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