佐々木事務所の所長の佐々木正己(ささき・まさみ)です。Q: 特別取締役による議決の定めとは、どういうことでしょうか?
A: 特別取締役による議決を定めるときには、定款に、例えば、次のように
記載します。
(特別取締役による議決)
第15条 取締役会は、会社法第362条第4項第1号及び第2号に掲げる事項に
ついての取締役会の決議については、特別取締役のうち、議決に加わる
ことができるものの過半数が出席し、その過半数をもって行うことができる。
特別取締役による議決の定めを定款に規定ができる株式会社は、次の4つの
要件をいずれにも該当するときだけです。
1.取締役会を設置している株式会社であること。
2.委員会を設置していない株式会社であること。
3.取締役の数が6人以上であること。
4.取締役のうち1人以上が社外取締役であること。
上記の要件にすべて該当するときであっても、特別取締役による議決の定めを
定款に規定するか否かは、任意です。
上記の要件にすべて該当するときには、特別取締役をあらかじめ3人以上選定し、
特別取締役の議決をもって、取締役会の決議に代えることができます。
1.重要な財産の処分及び譲受け
2.多額の借財
特別取締役による議決の定めは、登記事項ですので、登記簿に、次のように、
特別取締役による議決の定めがある旨、特別取締役の氏名及び取締役のうち
社外取締役であるものについて、社外取締役である旨が記載されます。
役員に関する事項 取締役 甲 野 太 郎
取締役 乙 野 次 郎
取締役 丙 野 五 郎
取締役 戊 野 七 郎
(社外取締役)
取締役 戊 野 八 郎
取締役 戊 野 九 郎
特別取締役 甲 野 太 郎
特別取締役 戊 野 七 郎
特別取締役 戊 野 八 郎
東京都大田区東蒲田二丁目3番1号
代表取締役 甲 野 太 郎
監査役 丁 野 六 郎
取締役会設置会社 取締役会設置会社
に関する事項
監査役設置会社に 監査役設置会社
関する事項
特別取締役に関す 特別取締役による議決の定めがある
る事項
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(取締役会の権限等)
第三百六十二条 取締役会は、すべての取締役で組織する。
2 取締役会は、次に掲げる職務を行う。
一 取締役会設置会社の業務執行の決定
二 取締役の職務の執行の監督
三 代表取締役の選定及び解職
3 取締役会は、取締役の中から代表取締役を選定しなければならない。
4 取締役会は、次に掲げる事項その他の重要な業務執行の決定を取締役に委任する
ことができない。
一 重要な財産の処分及び譲受け
二 多額の借財
三 支配人その他の重要な使用人の選任及び解任
四 支店その他の重要な組織の設置、変更及び廃止
五 第六百七十六条第一号に掲げる事項その他の社債を引き受ける者の募集に
関する重要な事項として法務省令で定める事項
六 取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その
他株式会社の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める
体制の整備
七 第四百二十六条第一項の規定による定款の定めに基づく第四百二十三条第一項
の責任の免除
5 大会社である取締役会設置会社においては、取締役会は、前項第六号に掲げる
事項を決定しなければならない。
(特別取締役による取締役会の決議)
第三百七十三条 第三百六十九条第一項の規定にかかわらず、取締役会設置会社
(委員会設置会社を除く。)が次に掲げる要件のいずれにも該当する場合には、
取締役会は、第三百六十二条第四項第一号及び第二号に掲げる事項についての
取締役会の決議については、あらかじめ選定した三人以上の取締役(以下この章に
おいて「特別取締役」という。)のうち、議決に加わることができるものの過半数
(これを上回る割合を取締役会で定めた場合にあっては、その割合以上)が出席し、
その過半数(これを上回る割合を取締役会で定めた場合にあっては、その割合以上)
をもって行うことができる旨を定めることができる。
一 取締役の数が六人以上であること。
二 取締役のうち一人以上が社外取締役であること。
2 前項の規定による特別取締役による議決の定めがある場合には、特別取締役以外
の取締役は、第三百六十二条第四項第一号及び第二号に掲げる事項の決定をする
取締役会に出席することを要しない。この場合における第三百六十六条第一項本文
及び第三百六十八条の規定の適用については、第三百六十六条第一項本文中
「各取締役」とあるのは「各特別取締役(第三百七十三条第一項に規定する
特別取締役をいう。第三百六十八条において同じ。)」と、第三百六十八条第一項中
「定款」とあるのは「取締役会」と、「各取締役」とあるのは「各特別取締役」と、
同条第二項中「取締役(」とあるのは「特別取締役(」と、「取締役及び」とある
のは「特別取締役及び」とする。
3 特別取締役の互選によって定められた者は、前項の取締役会の決議後、遅滞なく、
当該決議の内容を特別取締役以外の取締役に報告しなければならない。
4 第三百六十六条(第一項本文を除く。)、第三百六十七条、第三百六十九条第一項
及び第三百七十条の規定は、第二項の取締役会については、適用しない。
(株式会社の設立の登記)
第九百十一条 株式会社の設立の登記は、その本店の所在地において、次に掲げる日
のいずれか遅い日から二週間以内にしなければならない。
一 第四十六条第一項の規定による調査が終了した日(設立しようとする株式会社
が委員会設置会社である場合にあっては、設立時代表執行役が同条第三項の規定
による通知を受けた日)
二 発起人が定めた日
2 ……(中略)……
3 第一項の登記においては、次に掲げる事項を登記しなければならない。
一 目的
二 商号
三 本店及び支店の所在場所
四 ……(中略)……
十三 取締役の氏名
十四 代表取締役の氏名及び住所(第二十二号に規定する場合を除く。)
十五 取締役会設置会社であるときは、その旨
十六 会計参与設置会社であるときは、その旨並びに会計参与の氏名又は名称及び
第三百七十八条第一項の場所
十七 監査役設置会社(監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の
定款の定めがある株式会社を含む。)であるときは、その旨及び監査役の氏名
十八 監査役会設置会社であるときは、その旨及び監査役のうち社外監査役である
ものについて社外監査役である旨
十九 会計監査人設置会社であるときは、その旨及び会計監査人の氏名又は名称
二十 第三百四十六条第四項の規定により選任された一時会計監査人の職務を行う
べき者を置いたときは、その氏名又は名称
二十一 第三百七十三条第一項の規定による特別取締役による議決の定めがある
ときは、次に掲げる事項
イ 第三百七十三条第一項の規定による特別取締役による議決の定めがある旨
ロ 特別取締役の氏名
ハ 取締役のうち社外取締役であるものについて、社外取締役である旨
二十二 ……(後略)……
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