佐々木事務所の所長の佐々木正己(ささき・まさみ)です。Q:
会社法第88条は、強行法規なのでしょうか?任意法規なの
でしょうか?
Q:
会社法第88条は、次のような規定です。
募集設立の場合には、《 設立時取締役……の選任は、創立総会の決議
によって行わなければならない。》
「創立総会の決議によって行わなければならない。」との表現から、
文理解釈上は、強行規定のように見えます。
しかし、募集設立において、最初の定款に、次のような
設立時代表取締役の選定方法を定めた場合には、その定めは有効とされて
います(『
論点解説 新・会社法 千問の道標』40頁)
1.
最初の定款で、設立時代表取締役を直接選定すること 2.
設立時代表取締役は発起人により選定することを
最初の定款で定めること 3.
設立時代表取締役を創立総会の決議により選定することを、
最初の定款で定めること 4.
非取締役会設置会社の募集設立において、設立時代表取締役を
設立時取締役の互選により選定することを、最初の定款で定める
こと 設立時代表取締役は、設立時取締役の中から選定されます。
最初の定款で、設立時代表取締役を直接選定するには、
その前提として、設立時取締役も、最初の定款で、直接選定し
なければ、不可能です。
また、設立時代表取締役を、発起人により選定することも認めています。
創立総会開催前に、設立時代表取締役を、発起人により選定することを
考えると、その前提として、設立時取締役も、発起人により、選定する
ことを認めなければ、設立時代表取締役を、発起人により選定することが
不可能になります。
したがって、
会社法第88条は、
会社法第47条第1項と同様に、 強行規定ではなく、補充規定という解釈も成立します。
次のサイトも、ご参照下さい。
194会社設立:会社法の条文:会社法第47条第1項は
強行法規か、任意法規か? http://sasakijimusho.blog74.fc2.com/blog-entry-194.html
【資料】会社法
(定款の記載又は記録事項)
第二十九条 第二十七条各号及び前条各号に掲げる事項のほか、株式会社の
定款には、この法律の規定により定款の定めがなければその効力を生じない
事項及びその他の事項でこの法律の規定に違反しないものを記載し、又は
記録することができる。
(設立時取締役等の選任)
第八十八条 第五十七条第一項の募集をする場合には、設立時取締役、
設立時会計参与、設立時監査役又は設立時会計監査人の選任は、創立総会の
決議によって行わなければならない。
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